組織文化を構成するもの

先日、全く同じ業種であるのに会社の雰囲気が全く異なる2社を訪問する機会がありました。国や地域にも独特の風土があるように、会社にも社風と呼ばれるものがあります。これは組織文化と呼ばれ、組織文化とは組織のメンバーが共有するものの考え方、ものの見方、感じ方のことであり、これができあがる要素としては以下のものが挙げられます。

組織の 価値観価値観とは物事に対してどう向き合うか、どのように見てどのように考えるか、その前提になるものです。例えば会社は「組織がなんのために存在しているのか」を経営理念や社是などを通じて表します。
パラダイム「金儲けをして何が悪い」「顧客を満足させれば利益は後からついてくる」など人によって世界観(信念)は異なります。組織のメンバーに共有されている信念はパラダイムとも呼ばれます。信念とは、人がある出来事から何らかの意味を引き出すときの前提になるもの、物事に対する世界観を指します。
行動規範組織のメンバーがいかに行動すべきか、そのよりどころとなる規範のことです。規則のように目に見えるものと、目に見えない暗黙のものがあります。

そしてこれらの3要素は、組織内のやる気、判断、コミュニケーションの土台となります。

やる気

自分とは違ったものの見方、考え方をするメンバーで構成される組織に参加したとします。そのなかで自分がある行動を取りました。すると、周囲からの目が気になる、自分の行動に自信が持てない、ときにやる気がなくなってしまう…といったことになりかねません。メンバーが同じものの見方、考え方をする組織のなかであればそのような不安は生じません。

判断

同じものの見方、考え方をする同士であればいくつもの意見が出て対立することもなく、メンバーが同じような判断を下すことができます。ものの見方、考え方が異なっていたら、各人の主張を調整することが必要になり苦労します。

コミュニケーション

メンバーが同じものの見方、考え方を持っていればコミュニケーションは簡単になります。異国の人と仕事をするときに苦労するのは言葉の壁という問題もありますが、大きいのはものの見方、考え方の違いであり、それが苦労を増大させると言えます。

部下自身が主体的に正しい判断ができるようにする、部下たちに成果をあげさせる。それを実現するためには自分たちの組織ではどういったものの見方、考え方をするべきか。バリューやクレドと呼ばれるものなどで形として表してみることも一つの手段です。

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