欠けているところが互いを活かす道

下記のような図があったとき、目が向いてしまうのはどこでしょうか?

恐らく、大半の方が 「欠けている部分」 に目が向いてしまうのではないでしょうか?

不完全なものは安心安全を脅かすものとする防衛本能上、あるいは欠けている部分を気持ち悪く感じる人間の美的感覚上、それは仕方の無いこととも言えます。

対人関係においても、人間はどうしても相手の欠けている点に目が向きがちです。

「高圧的だ」「他人の意見を聞かない」「自分がすべて正しいと思っている」・・・
「指示をしないと動けない」「何度も同じミスをする」「言い訳ばかりする」・・・

欠けているところは気になるものです。不快な感情が湧き、欠けていることを責め立てたくなります。 かくいう私自身も若手の頃はそうでした。他人の欠点ばかりに目がいき、仕組みや体制の問題点ばかりを批難し、テレビをつければ愚痴や文句ばかりで妻には 「一緒にテレビを見てて楽しくない、こっちが不快になるんだけど」 と言われるほど…。それが、とあるコンサルタントの先生によるご指導を受けたことで変わりました。

人の欠けているところはそっと埋めてあげなさい。そうすると喜ばれ、感謝される。
相手の欠けているところは、あなたに存在理由を与えてくれているんだよ。

目の前にいる人はプログラミングされた定型業務を完璧にこなす機械とは異なり、生身の人間です。経営者であろうと上司であろうと完璧な人間などいません(その逆も然りです)。優れたところも欠けているところも当然あり、優れたところは学び、欠けているところはそっと埋めてあげる。互いに欠けているところが互いを活かす道なのです。そのような相互補完の関係性を内部で構築できた組織は弱さを露呈することは無いでしょう。

加えて、相手の欠けている(と自分が捉えている)ところが必ずしも相手の欠点であるとは限りません。

私たちは彼の弱点にはそっと触れるようにしないといけません。欠点は美質と表裏一体なので、欠点という雑草を取り除くと長所の根まで抜いてしまうことがあるのです。

~オリヴァー・ゴールドスミス~

もちろん、指摘・是正しなければならないこともあります。しかしながら、そればかりに目を向けては限られた時間のなかで最大限の成果を出すことには繋がりません。欠点や短所ではなく美点や長所に目を向け、各人のそれらが1+1=2という単純な合算ではなく3にも4にもなるような組織、欠点や短所が相互に補完された組織、そのような組織づくりをすることが成果をあげていくための重要な要素です。

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追伸)私は上記のような考え方になってから夫婦関係がうまくいくようになりました(自分ではそう感じています笑)

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